まず、建築図面を用意しましょう。いわゆる平面図、立面図、断面図など。惟を見ながら、寸法通りにCGアプリケーションの上でシーンデータの中に入力していきます。

柱、壁、床、天井などの要素(躯体、構造)といわれるものを入力していきます。ただし、外観のCGパースならば、内部構造は見えるところしか作らないことも多いのでそこは省略します。

精度の問題。建築の構造物や造作は、寸法通りに作るのが原則です。寸法通りに入力しないと、最終的に形状同志 が重なったり隙間ができてしまったり、辻褄の合わないことになるので、一つ一つの形状について数値を読み取りながら慎重に作業します。5mm単位や10mm単位程度に数値を丸めることもされています。大きな建築物なら100mmのグリッド単位で数値の精度を丸めてもいいかもしません。

この【カタチを作る】作業を一般的にモデリング:Modelingと呼びます。建築模型でいえば、材料を切って接着剤で組み立てる作業ですね。入力した形状のデータを、モデリングデータや形状データと呼びます。この段階では色や質感はついていません。白い建築模型を作るのと同じです。

このモデリング作業に特化したソフトもあり、モデラーといいます。MaxやCinema 4Dは、モデリング機能を持っているのでモデラーの部分を内包しています。後述しますが、あえて建築のモデリングをやりやすいモデラーでモデリングして、MaxやCINEMA 4Dで、以降の作業をする場合もあります。

※建築モデリングに特化したソフト:一般的にはSketchUp, form.Zなどがあります。VectorWorksやArchiCADのような三次元入力のできるCADソフトで三次元の形を作ってしまうことも あります。3次元CAD=モデラーの機能を含んでいるといえます。CADで建築設計・デザインを行っている人は、設計段階から三次元で入力して形 状を確認しながら設計することがあります。

CADでのモデリングと、一般的な CGソフトでのモデリングを較べると若干考え方が違うこともあり、CADに慣れた人がいきなりCGソフトでモデリング作業をするのは頭の切り替えが難しいことがおおいので、モデリングはCADでやってしまうことも考えられます。

CADでモデリングした場合は、次の段階に進むときに、データをCGアプリケーション に読み込ませる(インポート)作業が必要となりますが一旦作業手順を決めてしまえば、難しいことではありません。DXFなどの3次元に対応したデータ形式を使います。

ちなみに、私は、CADソフトなどは使わず、Cinema4Dで建築物をモデリングしてます。最初はSketchUpなども試しましたが慣れてしまえば、むしろデータの行き来を考えるほうが面倒になってきました。
Cinema4Dだけでなく、近年の統合型CGアプリケーションは、モデリング機能も充実しており、建築物のモデリングに必要十分な機能が備わっています。慣れてしまえば建築に特化したモデラーを使うこともなくなります。

※統合型CGアプリケーション(CGソフト)とは:モデリングからレンダリングまで、CGを制作することにおいて統合的な機能が備わったアプリケーション。それに対して、モデリングに特化したものをモデラー。レンダリングに特化したものをレンダラー。と呼ぶことも。

続きはこちら2:建築物の各部材の色、質感を入力:マテリアル・テクスチャ設定