MacUpdateで知ったんですが、GIMPがMacOSXにネイティブで対応したようです。

今まではX11という仕組みを経由してたのですが、これからは通常のMac OSXのアプリとして使えるようになりました。無償でPhotoshopに近いことがMacで手軽にできるようになりました。

実際に使ってみたのですが、16bitモードをサポートしていないこと以外、
ほとんどの人はPhotoshopの代替アプリケーションとして問題なく使えてしまうレベルでした。
※8bitオンリーというのが重大な問題なのですが、一部ビルドでは16bitが使えるという情報もあります。

わかったことは以下のとおり

選択系ツールはひと通り揃っている。(Photoshop 7相当以上?)
パンはspaceキー。ズームはzキーを押してから範囲選択して拡大、あとは数字キーで拡大率設定
Cmdキーをしながらスクロールすればズームインアウトできる

PSDの8bitのレイヤー付きは読み込める(調整レイヤーも読み込めるかどうかは未検証)
PSDの16bitを読み込むことはできる(たしかレイヤーは無理だったかも)
xcfというGIMP用フォーマットで保存
PSD,PNG,JPEG,Targa,EPSで書き出し保存可能

トーンカーブなどの色補正もできる。しかし「調整レイヤー」は無いみたい。
レイヤーマスクは使える。アルファチャンネルもある(操作方法はよく分からず)

グリッド・ガイドなどの機能は揃ってる。
画像解像度の変更、カンバスサイズ変更などの機能は揃ってる。

ぼかし、アンシャープマスクなど、写真やフォトリアルCGに適用するのに必要なフィルターは揃っている。

16bitモードはMacネイティブアプリ版では使えない。
※フォトリアルCGや写真の色補正を行う用途にはかなり制限がでてしまう。
GIMPの派生ビルドでは16bitモードの使用ができるようですが16bitモードのファイルを保存できるのか、Tiffの16bitに書き出せるのか。は謎です。

What works: loading and saving 16bit PNG, saving EXR and HDR, saving to native XCF with >8bit precision, transformation and painting tools work in 32bit mode (albeit painting will be slow).

※なんと32bitモードでも使える用に開発中ではあるみたい。

まだバグが残っている。例えばEPSで書きだそうとするとPNGで保存するダイアログがでる。
GELG操作。というツールを使うと素敵なものもあるけど、不安定。
表示や処理がすごーく遅いものがある。プログレスバーがでない。(ビーチボールぐるぐるだったり)

結論:
16bitモードが無い。さらにフィルターなどの処理、表示がPhotoshopに比べてかなり遅い。(解像度にもよるのかも)
ということで、プロとしてちゃんと色補正や合成などのレタッチを行うにはまだ使うことは難しい。

しかし、画像ビューアーとして、いろんな形式の画像を開くことができるので超便利。Photoshop elementsとか中途半端な使いにくいものを使うより全然マシ。しかもタダ。そもそもPhotoshop Elementsってアルファチャンネル使えなかったはず。
※ただ一点。Photoshop Elementsは調整レイヤーが使える(はず)

Photoshopを偶に使いたい人、使いたいけど買えない人にはぜひオススメしたい。GIMPをつかってレイヤーやマスク、選択の仕方などを憶えてしまえば操作体系に違いはあるが、後でPhotoshopにステップアップすればいい。